雪駄の中でもお祭りに履く際に一番使われているのが、ライト底の雪駄です。オーソドックスなタイプであり、価格もリーズナブルな事から多くの人がライト底を選んでいます。価格でみればサンド底の商品の方が安かったりもするのですが、ライト底の方が見栄えが良いため人気なのです。サンド底は、横から見ると厚みのあるスポンジが非常に目立つため、見た目を誤魔化す事が出来ません。ライト底なら厚みがほとんどなく皮底とほとんど見た目が変わらないため、安っぽさを出さないメリットがあります。履きやすさや快適さよりも、見た目を追求する人のための雪駄です。お祭りや行事などの限られた場でしか使わないからこそ、見た目を重視する方が多いようです。他のアメ底やウレタン底等も底の厚みが目立つタイプが多いため、無難で手頃な商品として購入されています。底が薄いため動きやすさも断トツで、煩わしさを全く感じさせません。地に素足を付けているのと近いような感覚で軽快に履けるのも特徴的です。ただ、弾力が全くと言って良い程ないので、長時間履いていると疲れやすい点があります。耐久性も保証出来ないため、価格相応に即席感覚で使うのが正解です。普段履く草履として愛用したいのであれば、別のタイプをお勧めします。ライト底の雪駄は、まさにお祭り等のイベント時に特化させた、イベント用雪駄と言った位置付けです。
ライト底は安物のイメージもありますが、素材は強化ゴムで出来ています。アメ底のような耐水性も少し持ち合わせているため、全く丈夫でないと言う事はありません。多少の水であれば弾いてくれます。また、踵に取り付けるベタガネもお店によっては付属しているものもあります。つまり、見た目も音も本物の雪駄に近い製品が格安で手に入ると言う事です。価格は金具付きで2,000円くらいで購入出来るお店もあるので、本格派を低価格で購入したい方は探してみましょう。もちろん雪駄の裏面まで見られてしまうとさすがにバレてしまいますが、裏側さえ見られなければ、見た目は本物とほとんど変わりません。ライト底は他にも様々な利点があります。厚みが少なくかさばらないため、収納が非常に楽です。持ち運びにも困らないので、取り扱いが非常に楽です。祭り等の人が大勢集まる場所で履く際には、他人の足を間違えて踏んでしまう事もあります。ライト底であれば足の感触が直に伝わりやすいので、誰かの足を踏んでしまった際にすぐに気付けます。これは些細なメリットではありますが、感触の伝わりやすさは他の雪駄にはない大きな特徴と言えるでしょう。もしかすると、お祭りでのトラブルを避ける役割を果たしてくれるかもしれません。
雪駄は本格的な職人の手で作られたものを買おうとすると、高額なため中々手が出せる代物ではありません。そこで日本でも主流になって行ったのが、ビニール製の雪駄です。その中でも製造のしやすさや活用のしやすさから人気となったのがライト底です。パッと見で、本物の皮底と区別出来ない程見た目が良く、本物に近い雪駄としてあらゆるシーンで使われています。寺院や神社で働く方達は、その雰囲気を重視するために用いられる事が多くあります。また、生け花やお茶等の稽古事をしている先生や受講生の間でも履かれています。中国製の安価なものが主流ではありますが、品質の良さを求めて日本製を手にする人も少なくありません。ライト底であれば日本製でもかなり安い価格帯から手に入る上、後金を付けた商品もあるので人気があります。後金は本物の高い雪駄には必ずと言って良いほど付いていますので、更に本格派を意識するのであれば欠かせません。ただ、旅館や料亭等では静けさが求められる事もありますので、使う場所の雰囲気に合わせるように気を付けましょう。ライト底は薄いため、踵部分を踏みつける毎に劣化しやすいので、踵部分の摩耗を防ぐために後金の付いたものを選ぶ人もいます。素材の摩耗が怖い方は、是非選んでみて下さい。