鯉口シャツの名前の由来は諸説ありますが、袖口の形が丸くなっており、鯉の口に似ていることからというのが、一つの理由と言われています。
鯉口シャツを平らな所に広げてみると、肩から袖口にかけて緩やかに細くなっています。
平面で見てもその形はまるで鯉のようです。
一般的に人の腕も肩から手首にかけて細くなっていますので、腕を通してみると、腕に沿う形となります。
脇から腕にかけての作りも直角ではなく、緩やかな曲線で作られているので、腕を広げてみると、まるで鯉が泳いでいるように見えます。
鯉口シャツは七分丈ですので、鯉口と呼ばれる袖口は肘の下あたりになります。
この袖口が、鯉が口を開けているかのように、腕に隙間なくピタッと沿っていることが大事です。
袖口が開いていたり、腕周りの布があまってダボダボしていたりするのは、サイズが合っていません。
また、首周りも丸首になっており、これも鯉の口に似ていると言われています。
首周りもたらんと垂れることなく、締まっているものを着用します。
鯉口シャツを試着して選ぶ際には、名前の由来の通り、試着して腕を広げてみて、肩から袖口までたるみなくフィットしていること、見衣もフィットしているものがジャストサイズです。
一説によると鯉口シャツの名前の由来は、袖口が刀の鞘の形に似ていることからきています。
刀の鞘は、刀身が滑り出るのを防ぐように作られています。
動くたびに刀が抜け出ては困るからです。
つまり、刀の鞘は中よりも出口が細く作られており、出口に金具を取り付けることで刀が滑り出ることを押さえているのです。
その鞘の出口が楕円形の形をしており、鯉の口に似ていることから鞘の出口を鯉口と呼ぶようになりました。
鯉口シャツは、袖口の形が刀の出口に似ていることからこう呼ばれるようになったのです。
鯉口シャツの柄には、江戸時代からの日本の伝統である江戸小紋、籠目、龍、鯉などの和柄が多く用いられています。
また、任侠映画の影響で刺青を模した柄も人気が高いようです。
また、手ぬぐい生地などの綿素材で作られており、汗を吸いやすく乾きも早いことから、祭りや太鼓奏者など、激しい運動の際に着られることが多いようです。
お笑い芸人が漫才やコメディで用いる影響で、学園祭や忘年会で使われることも多々あるようです。
江戸時代の頃は和装下着として、現代では幅広い目的で着用され、多くの人に愛され続けている鯉口シャツですが、これからも日本の良き伝統として受け継いでいくことが大切です。
鯉口シャツの名前の由来は、書いて字の通り、その形が鯉の口に似ているからと言われています。
では、どこの部分が鯉の口かと言うと、それは諸説あり、袖口の部分、あるいは丸くカットされた首の部分と言われています。
その昔は、和装の下着として着用されてきたようで、その作りは、裁断が和装仕立てになっているのが特徴です。
下着としての用途だったということもあり、首元、袖口、裾は体にフィットした作りになっており、タイトに着こなすのも鯉口シャツの特徴です。
それに対して、ダボシャツと呼ばれるものがあります。
こちらは書いて字の通り、ダボッと余裕を持って着るものになります。
鯉口シャツとダボシャツは混同されがちですが、作りも着方も違うものになってきます。
現在では鯉口シャツもダボシャツも祭り衣装や普段着として多くの人に愛用されています。
また、鯉口シャツは、空に舞う鯉のぼりのように、華やかな柄が多いのも特徴です。
鯉、龍、唐獅子などの縁起の良い絵柄は根強い人気があります。
市松模様、籠目、格子のような日本伝統の柄は、昔も今も多くの人に愛されています。
鯉の口のように丸くカットされた首元はシンプルな作りのため、作業の邪魔になることがないので、作業着としている職人も多いようです。